経理人and音楽人のブログ

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会計力を身に付けよう!① ~財務諸表の見方がわかると取引先の実態がわかる~

どうも、管理人のまーちゃんです。

今回からシリーズものとして、会計力に関する記事をアップしていこうと思います。

 

先月発売された「週刊ダイヤモンド」3月3日号の特集は

「会社の数字超理解 現場で役立つ会計力」という内容。

 

この特集が何を言いたかったかざっくばらんに言うと、

財務会計の要点だけでも押さえて仕事に挑めば、経理や財務の仕事をしていない人でも利益向上や会社の発展に活かすことが出来るよ!

という内容です。

 

普段経理職として勤務しているまーちゃんですが、まさに財務会計の知識はどんな仕事でも活きてくる!と普段から感じていました。

元々まーちゃんは営業職から社会人生活をスタートさせてきましたので、今思うと現在持っている知識がもっと若い時、営業だった時に持っていれば人生違ったかなぁ…(いい意味で)と思うことがあります。

経理をやっていてこんなことを言うのは何ですが、経理の知識や会計力は専門職や専門家だけのものじゃないんです!

専門家だけに持たせておくのはもったいない物です!

普段営業職として働いている人、商店で勤務している人、工場の作業員であるような人にも、是非とも知ってほしい知識だと思っています。

 

ということで、この週刊ダイヤモンドに触発されたので、まーちゃんが教える会計力のレクチャーシリーズを始めていこうと思います。

 

今回第一回目は「財務3表」です。

財務3表とは財務諸表とも呼ばれることがあり、企業の活動を金額で換算した3つの報告書のことを言います。

企業の活動といえば、利益を生み出すこと。

利益を生み出すには、事業を成功させることが必須条件です。

事業を始めるには、必ず元手(=資本)が必要となります。

この資本の準備から、利益を生み出すまでのお金の流れを示し、ある時点での状況を金額で表したものが財務3表です。

簡単に言うと、「ある期間の中でお金をどのように使い、どれだけの利益を生み出し、どれだけお金を稼いだか」というものを金額でまとめたものです。

 

財務3表は、この3つの報告書のことを指します。

 では、これから1つずつご紹介してきましょう。

 

 

 

損益計算書

損益計算書は、とある時点での収益の金額・費用の金額を集計し、現時点でどれだけの利益又は損失を計上しているかを示した報告書です。

略してP/L(ピーエル)と呼ぶこともあります。

損益計算書上では収益と費用にかかる内容が全て記載されており、〇〇の売上は~円、〇〇の費用は~円と個別に見ていくことが出来ます。

もちろんこのように個別の内容をしっかり確認していくことも重要ですが、初心者の方は一年間の売上高と、次に挙げる5つの利益を理解しましょう。

 

売上総利益

 売上総利益は粗利(あらり)とも呼ばれます。原材料費や仕入れ、外注費など生産活動に必要な売上原価を売上高からマイナスした利益です。

売上総利益=売上高ー売上原価

営業現場や店舗の現場では、「この案件は粗利◯◯%」や、「売上に対する原価率が〇〇%で粗利が◯◯◯円だった」というような言い方で使われます。

 

営業利益

営業利益は、売上総利益から〈販売費及び一般管理費〉をマイナスした利益です。

〈販売費および一般管理費〉とは、売上原価ではないですが販売に係る費用、会社の管理や運営に係る費用のことを指し、管理部門の人件費などもこれに相当します。

企業の営業活動における利益がどれだけ出ているのかを示す数字です。

営業利益=売上総利益ー販売費及び一般管理費

 

経常利益

経常利益は、営業利益から不動産収入や配当金、預金利息などの「営業外利益」と支払利息などの「営業外費用」を加算減算した利益です。

一般的な企業では、この経常利益がどれだけ出たかで成績判断をすることが多いので、かなり重要な数字です。

経常利益=営業利益+営業外収益ー営業外費用

 

税引前当期利益

税引前当期利益は、経常利益から更に特別利益と特別損失を加算減算した数字です。

税引前当期利益=経常利益+特別利益ー特別損失

 

当期純利益

当期純利益は、税引前当期利益から法人税などの税金を差し引いた利益の金額です。

この金額が、翌期の利益剰余金へと加算減算されます。

当期純利益=税引前当期利益ー法人税、事業税及び住民税

 

以上が注目すべき利益の数字です。

損益計算書を見ていく際に必要なのは「比較」です。

1期前、2期前と比べてどれだけ売り上げが伸びているか、費用が発生しているか、最終的な利益は1期前や2期前と比べてどうか、という所を気にすると、企業の成長性を感じられるのではないかと思います。

 

 

貸借対照表

貸借対照表は、ある時点で資産と負債、そして純資産がどれだけ存在しているのかを示す報告書です。

資産とは、現金や預金口座にある残高、売掛金、さらに機械装置や建物・土地などの固定資産、投資目的の証券やソフトウェアなどの無形固定資産などを指します。

負債とは、買掛金、未払金、また金融機関からの借入金や固定資産などの債務などが含まれます。

純資産とは、資本金や自己株式、利益の剰余金などが含まれます。

この3つの指標のバランスがどうなっているかを示したものが貸借対照表です。

以下の公式によって貸借対照表は成り立っているので、よく覚えておきましょう。

資産=負債+純資産

つまり資産の金額は、負債と純資産の合計金額と一致する、という事です。

 

非常に単純な考え方ですが、資産の金額が大きくても、同じだけ負債の金額が大きければそれだけ借金も多い、という事です。

反対に、資産の金額よりも負債の金額が少ないという事は、それだけお金が残っていると考えてよいでしょう。

この資産と負債の割合がどうなっているか、それを読み取るのがこの貸借対照表です。

ちなみに資産の中でも、一年以内に現金化できる「流動資産」、それ以外の「固定資産」、負債の中でも一一年以内に支払期限のある「流動負債」とそれ以外の「固定負債」に分けられますので、それぞれ「流動資産」と「流動負債」、「固定資産」と「固定負債」に分けて見ていくとさらに深く分析できます。

 

 

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書とは、1年間の事業期間内での現金の動きと流れを示した報告書です。

このキャッシュフローが他の2つの財務諸表と決定的に違う点が、

「嘘をつけない」

という点です。

損益計算書貸借対照表は、実は作成する人の意図によってどうにでも粉飾することが出来ます。

しかしこのキャッシュフローは現金の流れを示した表なので、現金の流れに虚偽を図ることが出来ないのです。

そのため、キャッシュフローまでをしっかり読み込むとその企業の財務状況を把握することが出来る、といえるでしょう。

このキャッシュフローでは、3つのキャッシュフローを見て財務状況を判断していきましょう。

 

営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、本業の営業活動でどれだけ現金が動いたかを示すキャッシュフローです。

ここで一年間の結果がプラスで現金が増加していれば、事業がうまくいっていると判断できます。

投資キャッシュフロー

投資キャッシュフローは、固定資産の取得・設備投資やそれらの売却に費やした現金の流れを示すものです。

ここのキャッシュフローは、一般的に積極的な投資によるマイナスの数字になっている方が望ましいと考えられますが、それは企業の状況によって異なります。

過大すぎる設備投資は未来の利益増加に悪影響を及ぼすこともありますので、注意が必要です。

財務キャッシュフロー

財務キャッシュフローは、資金調達に関わるキャッシュフローです。

具体的には、金融機関からの融資や配当金の獲得・支払いなどがあります。

この指標も企業によってプラス・マイナスの判断が異なりますので注意してみてきましょう。

 

キャッシュフローの見方も、やはり「比較」を中心にしていきましょう。

1期前、2期前と比べて営業活動のキャッシュフローはどう変化したか、全体的なキャッシュフローはどうなっているかなどを確認していきましょう。

 

以上、今回は会計力シリーズ第1弾という事で、財務3表の見方についてご紹介してきました。

今後も会計力に関する記事をアップしていきますので、皆様ぜひご期待ください!