経理人and音楽人のブログ

日中は一般企業の経理職として、週末は音楽好きとして過ごす男のブログです。日々徒然なるままに、思いついたことを書き留めたり、皆さんにお役立ちできる情報などをお届けします。

迷惑千万な不動産営業の話

この時期になると決まって思い出す、忌々しい出来事があります。

でもそれは、自分がもっと勉強しなければならないと思い返す出来事でもあります。

 

そう、あれは忘れもしない、2017年の2月の土曜日17時ごろ。

自宅のチャイムが鳴ったのでドアのレンズを見てみると、見知らぬ男性が(自分と同じぐらいの年代)。

ドア越しに「どなたですか?」と尋ねると、「ここの建物の不動産の者です」という返事が。

よくよく考えてみると、こういう言い方をする時点でかなり怪しいのですが、アホな自分はうっかりドアを開けてしまったんですね。

これが悪夢の始まり。

 

うちに来たのはその新築物件に興味があるか、買う気はないかを聞きに来たのは明白で、実際彼の最終目的は物件の営業でした。

でもその話の切り出し方が非常にいやらしくて不快な聞き方だったんです。

なんでも、まず図を使って説明したいのでうちに上がらせてくれ、と言うのです。

そんなの急に言われても嫌ですよね。

見ず知らずの奴を家の中に入れるほどお人よしじゃありません。

軒先じゃその説明出来ないの?と聞いたら「出来ない」と言うんです。

僕はこの時点で人間としてのレベルの幼稚さというか、説明の下手さというか、とにかく人間としてかなり低い奴だなと思ってしまいました。

丁重に断っても「とにかく説明させてほしい」の一点張り。

付き合うのも無駄なので、ドアを閉めようとしたら足を入れてきて「痛いですよ!何するんですか!?」なんて言うんです。

そっちが勝手に足入れてきたくせにふざけんな!と思ったのですが、それで訴えられても困るし、目の前の奴はそういうこと言い出しかねないオツムしてるな…と思い、しょうがなく玄関先まで入れて話を聞いてやることにしました。

 

実際話を聞きました。要約すると以下の通りです。

【生きるには、お金はどうしても必要です。

老後に働けなくなった時、貯金を切り崩したり年金に頼るという状況が誰しも起こりえるでしょう。

でもそんな時、賃貸物件に住み続けて自分の持ち物でない家の家賃を払い続けるのか、それとも自分の資産になる持ち家に住むのか、どちらが良いと思いますか?

今回はあくまで導入部分だけお話しますので、また別日に予定を作ってもらい、僕と将来のお金の話や住まいの話を一緒に話し合いませんか?】

というもの。

この話、文章だけなら読んで理解するのに3分もかからないと思います。

カップヌードル出来上がる前に終わる話です。

 

しかしこの営業マンは、この話を30分以上かけて説明するんです。

いちいち描かなくてもいいような図を書いたり、どーでもいいたとえ話をしたりしながら。

話を聞きながら、正直「コイツバカだな…」と呆れてしまいました。

幼稚園児に説明するような感じで話をされ、逆にバカにされてるような気分。

こういう話を受けた相手の気持ちがどうも彼にはわからないようでした。

 

一通り話を聞き終わって、僕は言いました。

「あなたの言いたいことはわかりました。

要は次に会う約束を作って、そこで物件の購入に関わる話までしたいんでしょ?

じゃなきゃわざわざあなたも見込み顧客に時間割かないもんね。

でも僕は今の生活でギリギリだし、いくら住宅ローン組んでも新築の家を買うようなお金は工面できない。

だからこれ以上会っても意味がないと思うから、他を当たって下さい」

 

この文章で僕の言いたいことは普通なら伝わると思うんですけど、なんと彼には全く伝わらなかった。

日本語を話せるけど、リスニングが出来ない可哀そうな人でした。

全く見込みのない客を目の前にしながらも、彼は「一回でいいから予定を作って話を聞いてみませんか?聞きましょうよ?逆になんでそんなに嫌なんですか?聞くだけなんだからいいじゃないですか?なぜそんなに嫌がられるのかわかりません。心外です。」と言ってくるのです。

こっちの立場を完全に無視した、営業としてあるまじき姿でした。

しょうがないので年収の話とか、今住んでる賃貸の家賃の話とか事細かく説明してやりました。金額計算したら、絶対に新築物件買える訳ない状況であるかをこれでもかというくらいに。

それでも彼は意見を曲げなかった。ここまでくるともう宇宙人です。

コミュニケーションが取れません。

こうしたやり取りを2時間近く続けました。こっちも心折れたくなかったし、警察呼んでも結果的に妥協して家に入れてしまったので不法侵入という事にもならないし。

すると、彼の上司という人が彼の動きの状況が停滞しているという事で我が家までやってきました。

その上司は彼に今までのいきさつを聞き、そのあと僕とこんなやり取りをしました。

 

上司「なにかコイツ(営業の彼)、あなたに悪いことしましたか?」

僕「ええ。どんなにお金がなくて家を買う余裕がないと言っても、聞く耳を持ってもらえないんです。」

上司「失礼ですけど、あなたの年収と貯金額教えてください。」

僕「年収は…万円で、貯金はほぼありません。数万円です」

上司「そうですか。わかりました。失礼ですが、確かに家を買う余裕は無さそうですね。」

ものの1分のやり取りで終了しました。

その後、上司は営業の彼に向かって

「お前、こんなに時間使って何聞き出してんの?バカじゃないか?」

まったくその通りです。

すぐさまこの2人はうちを後にしました。営業の彼は上司に怒られシュンとして、ふてくされたような表情で足早に逃げるように消え、上司は私にバツが悪そうに謝りながら。

確かにあんな出来の悪すぎる部下を持ったらそういう感じになるでしょうね。

 

賞味3時間の格闘を終え、自分と同じゆとり世代にはあれぐらい非常識な人間が実際にいるという事に恐怖を覚えました。

それと同時に感じたのは、

「そういう非常識な奴に精神を擦り減らされないために、自分が強くならなけっればならない」という思いです。

 

今回の件も、ドア越しに「ファイナンシャルプランナーの資格持ってるんで、あなたに教えてもらう必要はない」と言えればそれで終わりでした。

自分自身が強くあるべき。

この事件は、そう感じた社会勉強になった出来事でした。

 

それからというもの、資格や社会勉強に対してあまり抵抗を感じなくなりました。

ケガの功名というやつでしょうか。

 

この話に関連してというか、先月ファイナンシャルプランナー技能士3級の試験を受験しました。

自己採点上では合格だったので、結果が楽しみです。

近々、このFPの資格を取るとどんな場面で便利になるかもお話していきたいと思います。

 

皆さんも、仕事や家庭や人間関係で嫌なこと・腹が立つこと・呆れることがあると思います。

でもそういう時に大事なのは、「自分が強くあること」だと僕は思います。

強い自分を作るためにも、大人になっても沢山勉強し、経験を積んでいきたいですね。